小学校の卒業式で使える答辞例文！そのまま読めるフル原稿付き

小学校の卒業式で読む「答辞（とうじ）」は、卒業生代表として感謝と未来への決意を伝える大切なスピーチです。

そのまま使えるフルバージョン例文から、短縮テンプレート、さらに感動を生む言葉選びのコツまで、すべて一つの記事にまとめました。

これから答辞を任された方や、お子さんのスピーチをサポートしたい保護者の方にぴったりの内容です。

感謝の言葉と未来への想いを、自分らしい言葉で届けましょう。

小学校の卒業式では、「答辞（とうじ）」というスピーチがとても大切な役割を持っています。

これは、卒業生を代表して、先生方や来賓、保護者の方々、そして在校生に感謝の気持ちを伝えるものです。

また、小学校で過ごした思い出を振り返り、未来への決意を言葉にする時間でもあります。

「答辞」の意味と役割をわかりやすく説明

「答辞」とは、卒業式での祝辞や送辞に対して、卒業生代表が感謝の気持ちを述べるスピーチのことです。

式の中では後半に行われることが多く、会場の空気を温かく締めくくる重要な役割を持っています。

つまり、答辞は“感謝の言葉で式を結ぶスピーチ”です。

「送辞」との違いと答辞の目的

「送辞」は在校生が卒業生に贈る言葉ですが、「答辞」はその送辞や祝辞に対して感謝の気持ちを返す言葉です。

送辞が「ありがとう」と言う側なら、答辞は「ありがとうを受け取り、返す側」です。

お互いの気持ちが交わることで、式がより感動的なものになります。

答辞で伝えるべき3つの柱（感謝・思い出・決意）

答辞では次の3つの要素を意識して書くと、聞く人の心に届く内容になります。

要素	内容
感謝	先生方、保護者、在校生、友達などへのお礼の気持ちを伝える。
思い出	学校生活で印象に残ったできごとや成長のエピソードを語る。
決意	これからの中学校生活や未来への前向きな抱負を述べる。

この3つを順番に組み合わせるだけで、自然で心に残る答辞になります。

難しく考えず、「ありがとう」「たのしかった」「これからがんばる」の気持ちを中心に書くことが大切です。

「答辞」の意味と役割をわかりやすく説明
「送辞」との違いと答辞の目的
答辞で伝えるべき3つの柱（感謝・思い出・決意）

話す順番を意識する
トレンドに合わせた小学校卒業式の答辞例文
すぐに使える書き換えテンプレート
聞く人の心に響く5つのコツ
実際の現場で多い疑問
これから答辞を書く人へのメッセージ

話す順番を意識する

答辞を書くときは、話す順番を意識することでスムーズに伝わる内容になります。

この章では、誰でも感動的な答辞を作れるように、基本の構成と書き方のコツを紹介します。

「感謝 → 思い出 → 決意 → 締めくくり」の流れを覚えておくだけで、自然で心に残る答辞になります。

書き出しの「挨拶と感謝」で印象を決める

最初の部分は、式に参加している人たちへの感謝を伝えるところです。

聞く人の心を温めるような、落ち着いた言葉を選びましょう。

書き出しの例としては、次のような文が自然です。

場面	書き出し例
定番	「本日は、私たちのためにこのような素晴らしい卒業式を開いてくださり、ありがとうございます。」
やわらかめ	「今日は、私たちの卒業を祝ってくださり、本当にありがとうございます。」
簡潔タイプ	「このような立派な卒業式を開いていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。」

はじめの一文で“感謝の気持ち”が伝わると、式全体の雰囲気が温かくなります。

中盤で心を動かす「思い出の場面」

次に、学校生活の思い出をふり返ります。

ただ「楽しかった」と書くのではなく、どんな出来事が印象に残っているのかを、少し具体的に語るのがコツです。

テーマ	例文
行事の思い出	「運動会では、クラス全員で声を合わせて応援したことが、今でも忘れられません。」
授業の思い出	「理科の実験では、思ったようにいかなくて悔しいこともありましたが、みんなで工夫して成功させたことが嬉しかったです。」
友達との時間	「休み時間に笑い合ったこと、けんかして仲直りしたこと、どれもかけがえのない思い出です。」

思い出を語る部分では、「一緒に」「みんなで」「支えてくれた」などの言葉を使うと、聞いている人が自分もその場にいるように感じられます。

終盤で未来を語る「決意と締めくくり」

最後に、これからの目標や希望を伝えます。

未来を前向きに語ることで、答辞全体が明るい印象になります。

タイプ	例文
王道	「これからも努力を忘れず、新しい中学校生活でも一歩ずつ成長していきます。」
やわらかい	「中学校では、新しい友達と力を合わせて、たくさんのことに挑戦していきたいです。」
短め	「未来に向かって、前へ進んでいきます。」

「これから」「未来」「挑戦」という言葉を入れると、自然と前向きな印象になります。

スピーチ全体の時間と文字数の目安

答辞は、長すぎても短すぎても印象が弱くなります。

読む時間の目安は、だいたい3分前後が理想的です。

タイプ	目安文字数	想定時間
短め	400〜500文字	約1分半
標準	800〜1000文字	約3分
長め	1200〜1500文字	約4分半

実際に声に出して読んでみると、文章の長さやリズムが分かりやすくなります。

読むテンポを意識して、ゆっくりと落ち着いて話すことを心がけましょう。

トレンドに合わせた小学校卒業式の答辞例文

そのまま読んでも使えるように、3分程度のフルバージョン例文を中心に、感動型・明るい型・短縮型のパターンも掲載しています。

どの例文もやさしい言葉で書かれているので、児童本人や保護者、先生が安心して参考にできます。

① 王道タイプ（バランス型・約3分フル）

本日は、私たち卒業生のために、このように心のこもった卒業式を開いてくださり、誠にありがとうございます。

ご来賓の皆さま、日ごろから見守ってくださる先生方、そして支えてくださった保護者の皆さまに、心より感謝申し上げます。

6年前、胸をふくらませてこの小学校の門をくぐった日のことを、今でもはっきりと覚えています。

最初は教室の机が大きく感じていた私たちも、今ではしっかりと前を向いて立つことができるようになりました。

運動会で力を合わせたこと、遠足で友達と笑い合ったこと、どれも宝物のような思い出です。

ときにはうまくいかないこともありましたが、そのたびに先生方が優しく励ましてくださいました。

友達と支え合いながら、笑顔で乗り越えた6年間を誇りに思います。

私たちは今日、小学校を卒業します。

これまでの経験を胸に、新しい中学校生活でも一歩ずつ成長していきたいと思います。

どうぞこれからも、私たちをあたたかく見守ってください。

卒業生を代表して、心からの感謝を込めて、答辞といたします。

本日は、本当にありがとうございました。

② 感動タイプ（エピソード重視）

ご来賓の皆さま、先生方、保護者の皆さま、今日は私たちの卒業を祝ってくださり、ありがとうございます。

あの日、初めてランドセルを背負って歩いた通学路。

春の風に背中を押されながら、少し緊張していた自分を思い出します。

入学したころは、計算が苦手で泣きそうになった日もありました。

でも、先生が「大丈夫、少しずつでいいよ」と声をかけてくださったおかげで、前を向くことができました。

友達と一緒に過ごした6年間は、笑顔と涙がつまった大切な時間です。

運動会で転んでも、みんなが「がんばれ」と声をかけてくれたこと。

クラスで力を合わせて作った劇が成功した日のうれしさ。

そのすべてが、今の私たちを作ってくれました。

卒業することはさびしいけれど、この学校で学んだ優しさと努力を忘れずに、これからもがんばっていきます。

これまで支えてくださったすべての方に、心から感謝を申し上げます。

本当にありがとうございました。

③ 明るく前向きタイプ（笑顔で締める）

今日は、私たちの卒業を祝ってくださり、ありがとうございます。

この6年間、楽しいことも、大変なことも、みんなと一緒に乗り越えてきました。

運動会で全力で走ったこと、合唱練習で声を合わせたこと、どれも忘れられません。

先生方、保護者の皆さま、たくさんの支えをありがとうございました。

中学校では新しい出会いが待っています。

これからも笑顔を大切に、一歩ずつ前へ進んでいきます。

卒業生を代表して、感謝の気持ちを込めて、答辞といたします。

④ 保護者・先生・在校生に感謝を伝える例文

ご来賓の皆さま、先生方、そして保護者の皆さま、本日は私たち卒業生のために温かいお言葉をいただき、ありがとうございます。

先生方には、いつも根気強く指導していただきました。

うまくいかないときも、優しく励まし、見守ってくださいました。

保護者の皆さまには、毎日元気に学校へ通えるように支えていただきました。

在校生のみなさん、今までたくさんの思い出をありがとうございました。

これからの学校を、どうか皆さんの手でよりよい場所にしてください。

私たち卒業生も、それぞれの道で努力していきます。

感謝の気持ちを込めて、答辞とさせていただきます。

⑤ 短縮版テンプレート（1分・2分で読める）

タイプ	文例（要約）
1分	「本日は、私たちの卒業を祝っていただきありがとうございます。6年間でたくさんのことを学び、成長することができました。これからも努力を忘れず、未来に向かって歩んでいきます。感謝の気持ちを込めて、答辞といたします。」
2分	「ご来賓の皆さま、先生方、保護者の皆さま、今日のためにありがとうございました。思い返せば、運動会や遠足などの行事を通して、仲間と協力する大切さを学びました。これからもこの経験を胸に、新しい環境でがんばります。感謝を込めて答辞といたします。」

この章のポイント： 誰が読んでも使いやすく、すぐに練習できる構成になっています。

自分らしい言葉やエピソードを少し足すだけで、完全オリジナルの答辞になります。

すぐに使える書き換えテンプレート

少し言葉を変えるだけで印象が大きく変わるので、どんなタイプの卒業式にもぴったり合うようになります。

「感謝・思い出・決意」それぞれに使える言い換え例を見ていきましょう。

感謝の部分を変えるフレーズ例

答辞の最初に伝える感謝の言葉は、相手によって言い方を少し変えるのがコツです。

丁寧さを保ちながら、自分らしい温かみを出しましょう。

対象	言い換えフレーズ
全体への感謝	「本日は、私たちのために心のこもった卒業式を開いてくださり、誠にありがとうございます。」
先生方へ	「毎日、わかりやすく丁寧に教えてくださった先生方に、心から感謝申し上げます。」
保護者へ	「毎日送り出してくれた家族の支えがあったからこそ、ここまで頑張ることができました。」
在校生へ	「後輩のみなさん、いつも明るいあいさつをしてくれて、ありがとうございました。」

同じ感謝でも、相手ごとに言葉を変えることで、より気持ちが伝わります。

思い出の部分を自分仕様にする言い換え

思い出のシーンは、自分たちの学校行事や体験に合わせて変えてみましょう。

「行事名＋仲間との気持ち」が入ると、ぐっとリアルになります。

行事	言い換え例
運動会	「運動会でクラス全員が声を合わせた応援の声は、今も耳に残っています。」
修学旅行	「修学旅行では、友達と協力しながら新しい場所を巡り、絆が深まりました。」
文化祭	「文化祭での発表は緊張しましたが、みんなで成功させたときの達成感は忘れられません。」
日常の思い出	「休み時間に笑い合った何気ない会話が、今となっては一番の思い出です。」

思い出を語るときは、「楽しかった」「頑張った」「支えてくれた」の3点を意識すると構成しやすいです。

決意の締め方を3パターン紹介

最後の「決意」の部分は、全体の印象を決める重要な締めです。

前向きな言葉で終わると、聞いている人の心に残ります。

タイプ	締めの例文
王道	「これからも努力を忘れず、新しい生活の中で一歩ずつ成長していきます。」
柔らかい	「これから出会う人たちや経験を大切にしながら、前に進んでいきます。」
簡潔	「未来へ向かって、自分らしく歩んでいきます。」

未来を意識した言葉で締めることで、聞く人に希望を感じてもらえます。

「ありがとうございます」を多用しない言い回し

答辞の中で「ありがとうございます」を繰り返しすぎると、単調に感じられることがあります。

以下のような言い換えを取り入れると、自然で深みのある表現になります。

言い換え表現	使用例
感謝申し上げます	「これまで導いてくださった先生方に、心から感謝申し上げます。」
お礼を申し上げます	「温かく支えてくださった皆さまに、お礼を申し上げます。」
うれしく思います	「こうして卒業の日を迎えられることを、とてもうれしく思います。」
感謝の気持ちでいっぱいです	「たくさんの方に支えられてきたことに、感謝の気持ちでいっぱいです。」

言葉を少し変えるだけで、文章に豊かさと自然さが生まれます。

テンプレートを使うときは、学校や地域の雰囲気に合わせて言葉を調整すると、より心のこもった答辞になります。

聞く人の心に響く5つのコツ

文章だけでなく、話し方や構成の工夫もポイントになります。

エピソードに具体性を入れる

感動を生む答辞に共通しているのは、「その人らしさ」が伝わる具体的なエピソードがあることです。

たとえば「楽しかった」だけでなく、「友達と練習を重ねて成功した運動会の応援」など、場面が浮かぶ描写を入れましょう。

抽象的な表現	具体的な表現
「運動会が楽しかったです。」	「運動会で全力で走ったとき、クラス全員の応援が聞こえて勇気が出ました。」
「先生に感謝しています。」	「算数が苦手だったとき、先生が何度も丁寧に教えてくださったことを思い出します。」

感情ではなく“出来事”を語ることで、聞く人が共感しやすくなります。

時系列で構成すると聴きやすい

思い出をランダムに話すよりも、「入学 → 行事 → 卒業」という時系列で話すと、自然で理解しやすくなります。

この順番は、聞く人が自分の記憶と重ねながら聞けるため、感情が動きやすい構成です。

順番	内容
入学時	初めて登校したときの緊張や期待
学校生活	行事・授業・友達との関わり
卒業時	成長した自分の気持ちと未来への決意

時の流れに沿って話すと、自然に感動のクライマックスへ導けます。

声に出して練習すると伝わり方が変わる

どんなに良い答辞でも、話すときに緊張して早口になってしまうと伝わりにくくなります。

書き終えたら、ぜひ声に出して読む練習をしましょう。

練習ポイント	内容
ゆっくり読む	聞いている人が理解できるように、少し遅めを意識する。
区切りを意識	段落ごとに一呼吸置くと、落ち着いた印象になる。
笑顔を忘れない	声のトーンが明るくなり、聞く人も安心して聞ける。

練習を重ねることで、自信と表情が自然に生まれます。

ネガティブな表現を避ける

感動を呼ぶスピーチには、「悲しい」「つらい」といった表現よりも、前向きで明るい言葉が合います。

たとえば「失敗したけど」ではなく、「失敗を通して学んだ」という言い方に変えると、聴く人の印象が良くなります。

NG表現	おすすめ表現
「うまくいかなかったことも多かった」	「うまくいかないこともありましたが、そこから学ぶことができました。」
「さびしいです」	「別れはありますが、楽しい思い出を胸に進みます。」

ポジティブな言葉は、聞く人の心に希望を残します。

緊張しやすい人のための読み方アドバイス

卒業式という大切な場では、緊張するのは当然のことです。

でも、ちょっとした意識で安心して読み上げることができます。

ポイント	具体的な方法
目線	最初と最後だけ来賓や先生を見ると自然に見える。
呼吸	1文を読む前に軽く深呼吸をしてから話す。
手の位置	原稿を胸の高さで持つと姿勢が安定しやすい。

緊張を完全になくすのではなく、“うまく付き合う”意識を持つことが大切です。

これらのコツを意識するだけで、同じ原稿でも伝わり方が格段に変わります。

心をこめて話せば、きっと聞く人の胸に残る答辞になります。

実際の現場で多い疑問

短く・分かりやすく・すぐ使える回答を意識しています。

どのくらいの長さがちょうどいい？

答辞は、3分前後が最も聞きやすい長さです。

文字数にすると800〜1000文字ほどが目安です。

これ以上長くなると式全体の進行に影響することもあるので、簡潔にまとめましょう。

時間	文字数の目安
約1分	400〜500文字
約3分	800〜1000文字
約5分	1200〜1500文字

原稿を読むスピードや緊張感も考えて、少し短めを意識すると安心です。

泣かずに読み切るコツは？

感動の場面では、どうしても涙が出てしまうことがあります。

無理に我慢する必要はありませんが、落ち着いて話せるように事前に練習しておくと安心です。

ポイント	方法
練習	何度も声に出して読むと、感情の波をコントロールしやすくなります。
深呼吸	1文ごとに呼吸を意識することで、気持ちを落ち着かせられます。
視線	涙が出そうなときは、少し上を見て気持ちを整えましょう。

涙は感謝の証でもあります。焦らず、ゆっくり言葉にすることが大切です。

書くのにどれくらい時間がかかる？

初めて書く場合、構成を考える時間を含めて2〜3時間ほどが目安です。

一度に書こうとせず、「感謝」「思い出」「決意」の3つを分けて書くとスムーズに仕上がります。

段階	目安時間
テーマ決め	30分
原稿作成	60〜90分
読み練習	30分

時間をかけて丁寧に考えることで、より心に残るスピーチになります。

児童本人が書けないときはどうすればいい？

児童がうまく言葉にできない場合は、保護者や先生が一緒に考えてサポートしましょう。

その際は、本人の気持ちを聞きながら言葉を選ぶのがポイントです。

サポート方法	具体例
聞き取り	「学校で一番楽しかったことは？」「誰にお礼を言いたい？」などを質問する。
下書き	答えた内容をもとに、大人が下書きを作成。
修正	本人が読んで「自分の言葉」と感じられるように調整する。

大人が手を加えるときも、“本人の気持ちが中心”になるよう意識することが大切です。

Q&Aを参考にすれば、準備の流れが見え、安心して当日を迎えることができます。

次の章では、記事全体をまとめながら、最後に卒業生へのメッセージを添えます。

これから答辞を書く人へのメッセージ

「感謝」「思い出」「未来への決意」の3つを意識することが、心に響くスピーチの鍵です。

読む人の心に残る答辞を作るために

答辞は、ただの文章ではなく「感謝の形」です。

自分がどんな人に支えられ、どんな成長をしてきたのかを素直に言葉にすれば、それだけで十分に感動的な内容になります。

特別な言葉を使う必要はありません。

ありのままの気持ちを、やさしい言葉で伝えることが何より大切です。

要素	意識するポイント
感謝	支えてくれた人の姿を思い浮かべながら伝える。
思い出	印象に残った出来事を具体的に語る。
決意	未来への希望や前向きな気持ちで締める。