印刷会社やデザイン業者にデータを送るとき、メールの書き方ひとつでスムーズな入稿が決まります。本記事では、名刺・チラシ・パンフレット・ポスターなど、さまざまな用途に対応した入稿データメールのフルバージョン例文を多数紹介します。
基本構成やマナー、件名や本文の書き方、ファイル形式・容量の注意点も網羅。コピーしてそのまま使えるテンプレートだから、初心者でも安心して送信できます。さらに、トラブル回避のポイントや再入稿・修正対応例も掲載。これを読めば、入稿データメールの作成が苦手な方でも、プロフェッショナルな印象で効率よくデータを送信できるようになります。
入稿データメールとは?基本と重要性
入稿データメールとは、印刷会社やデザイン業者に制作データを送信するためのメールです。
ただの送信手段と思われがちですが、正しい形式やマナーで送ることが、トラブル回避やスムーズな印刷進行に直結します。
入稿データメールの役割と必要性
入稿データメールは、印刷物や広告制作における「正式なデータ受け渡し手段」です。
メールを通じて、注文番号やデータ内容を明確に伝えることで、印刷会社は速やかにデータチェックや工程管理ができます。
特に複数の案件や大容量データの場合、メールが「作業の記録」としても機能するため、後からの確認や修正依頼もスムーズです。
トラブルを防ぐための基本ポイント
入稿データメールでよくあるトラブルには、添付ミス、形式不一致、解像度や色モードの不備があります。
これを防ぐには、以下の基本を押さえましょう。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 件名 | 注文番号とデータ内容を明記し、検索しやすくする |
| 添付ファイル | PDF形式で300dpi以上、CMYKカラーで送信 |
| ファイル名 | 案件名+内容を分かりやすく命名 |
| 連絡先 | 送信者の名前・会社名・電話・メールを明記 |
入稿メールを使いこなすメリット
適切な入稿データメールを作成できると、以下のメリットがあります。
- ミスの削減:データ不備や修正のやり取りを減らせます。
- 業務効率の向上:注文番号やファイル名が明確なので、印刷会社が迅速に対応できます。
- 信頼感の向上:丁寧で正確なメールは、デザイン会社・印刷会社双方からの信頼を高めます。
この章を理解すれば、単なるデータ送信ではなく、入稿メールを業務効率化と信頼構築に活かす方法が分かります。
入稿データメールの基本構成とマナー
入稿データメールは、件名・挨拶・本文の構成を守ることで、相手に伝わりやすく、ミスや誤解を防げます。
ここでは、基本構成と送信時のマナーについて詳しく解説します。
件名の書き方と効果的なキーワード
件名は、受信者が一目でメール内容を理解できるようにします。
ポイントは以下の通りです。
- 必ず注文番号を入れる(例:注文No.12345)
- データ内容を明記する(例:名刺データ送付、A4チラシ入稿)
- 「入稿」「データ送付」といったキーワードを含める
- 長くなりすぎないよう20文字前後にまとめる
例:【入稿】注文No.12345 名刺データ送付
挨拶・自己紹介で信頼感を高める方法
メールの冒頭では、基本的な挨拶と自己紹介を入れることで、相手に安心感と信頼感を与えます。
- 初回送信の場合は、会社名・部署名・氏名を明確に記載
- 常連の取引先の場合は、「いつもお世話になっております」と簡潔に
- 相手の担当者名や社名を入れると好印象
- 改行を入れて読みやすくする
例:
株式会社プリントジャパン デザイン部 田中様
いつもお世話になっております。
株式会社ABCデザインの鈴木です。
本文の書き方:注文内容・データ仕様・依頼事項の整理
本文は、以下の順序で記載すると分かりやすく、トラブルを防げます。
- 注文内容の明示:「注文番号12345の名刺データを入稿いたします」など。
- データ仕様の詳細:
- ファイル名(例:Suzuki_Namecard.pdf)
- ページ数(例:2ページ)
- 形式(PDF、AIなど)
- 解像度(300dpi以上)、色モード(CMYK)
- トンボ・裁ち落とし・特殊加工の有無
- 依頼事項:添付確認、納期の確認、質問への対応依頼など。「ご確認のほどよろしくお願いいたします」「ご不明点がございましたらご連絡ください」など。
例:
この度、注文番号12345の名刺データを入稿いたします。内容をご確認ください。
・ファイル名:Suzuki_Namecard.pdf(2ページ)
・データ形式:PDF(X1a対応、300dpi、CMYK)
・トンボ・裁ち落とし:あり(3mm)
・特殊加工:なし
添付ファイルにてお送りします。データに不備がございましたら、速やかにお知らせください。納期の5日前に入稿完了となりますので、ご確認のほどよろしくお願いいたします。
この章を押さえることで、送信時に迷わず、スムーズかつ正確に入稿データメールを作成できます。
フルバージョン例文集:すぐ使える入稿データメール
ここでは、名刺、チラシ、パンフレット、大判ポスターなど、さまざまな入稿データのフルバージョン例文を紹介します。コピーしてカスタマイズすれば、そのまま実務で使用できます。
名刺データ入稿(フルバージョン)
件名:【入稿】注文No.12345 名刺データ送付
株式会社プリントジャパン
デザイン部 田中様
いつもお世話になっております。
株式会社ABCデザインの鈴木です。
この度、注文番号12345の名刺データを入稿いたします。内容をご確認ください。
- ファイル名:Suzuki_Namecard.pdf(2ページ)
- データ形式:PDF(X1a対応、300dpi、CMYK)
- トンボ・裁ち落とし:あり(3mm)
- 特殊加工:なし
- 容量:2MB(添付ファイル)
データに不備がございましたら、速やかにお知らせください。納期の5日前に入稿完了となりますので、ご確認のほどよろしくお願いいたします。
ご不明点がありましたら、このメールにてご連絡ください。
株式会社ABCデザイン
デザイン部 鈴木 太郎
TEL: 03-1234-5678
Email: suzuki@abc-design.co.jp
チラシデータ入稿(A4両面・フル仕様)
件名:【入稿】注文No.67890 A4チラシデータ送付
株式会社プリントジャパン
制作部 佐藤様
お世話になっております。
株式会社XYZ広告の斉藤です。
注文番号67890のA4チラシデータを入稿いたします。詳細は以下の通りです。
- ファイル名:XYZ_Flyer_A4.pdf(両面、4ページ相当)
- データ形式:PDF(高解像度、300dpi、CMYK)
- 仕上がりサイズ:A4(210×297mm)
- 出血・トンボ:5mm出血、ページトンボあり
- 画像リンク:すべて埋め込み済み
- フォント:アウトライン化済み
- 添付ファイル:ZIP圧縮、5MB
印刷前のプレビューをお願いいたします。万一の不備で納期遅延を避けるため、24時間以内のご確認をお願いします。
何かご質問がありましたら、遠慮なくお知らせください。
株式会社XYZ広告
制作部 斉藤 次郎
TEL: 03-9876-5432
Email: saito@xyz-ad.co.jp
パンフレット複数データ入稿(フルバージョン)
件名:【入稿】注文No.11111 パンフレットデータ一括送付
株式会社プリントジャパン
入稿担当 様
いつも大変お世話になっております。
株式会社DEFコーポの山田です。
注文番号11111のパンフレット3種のデータを入稿いたします。各ファイルの詳細をご確認ください。
- 表紙データ
ファイル名:DEF_Pamphlet_Cover.pdf(1ページ)
形式:PDF(300dpi、CMYK) - 本文データ
ファイル名:DEF_Pamphlet_Body.pdf(12ページ)
形式:PDF(トンボあり、5mm出血) - 裏表紙データ
ファイル名:DEF_Pamphlet_Back.pdf(1ページ)
形式:PDF(アウトライン済み) - 全ファイルをZIP圧縮(10MB)で添付
データ合体前に全体チェックをお願いします。納期は1週間後ですので、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
ご確認いただき、不適合点がありましたらすぐにご連絡ください。
株式会社DEFコーポ
企画部 山田 花子
TEL: 03-1111-2222
Email: yamada@def-corp.jp
大判ポスター入稿例(A1サイズ・フル仕様)
件名:【入稿】注文No.22222 A1ポスターデータ送付
株式会社プリントジャパン
制作部 鈴木様
お世話になっております。
株式会社GHI広告の佐々木です。
注文番号22222のA1ポスターデータを入稿いたします。内容は以下の通りです。
- ファイル名:GHI_Poster_A1.pdf
- サイズ:A1(594×841mm)
- データ形式:PDF(300dpi、CMYK、アウトライン化済)
- トンボ・出血:5mm出血、トンボあり
- 画像リンク:埋め込み済み
- 添付容量:8MB(ZIP圧縮)
印刷前のプレビューをお願いいたします。確認後、問題なければそのまま印刷工程に進めてください。
株式会社GHI広告
制作部 佐々木 一郎
TEL: 03-2222-3333
Email: sasaki@ghi-ad.co.jp
依頼側への返信メール例
件名:Re: 【依頼】注文No.99999 データ入稿のお願い
株式会社プリントジャパン 御中
お世話になっております。
株式会社JKLの田中です。
ご依頼のデータを入稿いたしました。内容は以下の通りです。
- ポスターA1サイズデータ(PDF、300dpi)
- ファイル名:JKL_Poster_A1.pdf
添付にてお送りします。ご確認よろしくお願いします。
今後ともよろしくお願いいたします。
株式会社JKL
制作部 田中 花子
TEL: 03-3333-4444
Email: tanaka@jkl.co.jp
入稿データメールでよくあるトラブルと回避法
入稿データメールでは、形式や添付方法の不備、納期管理のミスなどでトラブルが発生しやすいです。
ここでは、代表的な問題点と、事前に防ぐ方法をまとめました。
ファイル形式・容量の注意
トラブルの原因として最も多いのが、ファイル形式や容量の不適合です。
- 推奨形式:PDF(X1aや高解像度)、必要に応じてJPEGやTIFF
- IllustratorやPhotoshopのネイティブデータは避ける(フォント埋め込み忘れによる文字化けを防ぐ)
- 容量は5MB以内に収め、複数ファイルはZIP圧縮
- 大容量の場合は、クラウドリンク入稿も検討
添付ファイルの扱い方
添付方法の誤りも入稿トラブルの原因です。
- ZIP圧縮でまとめることで、複数ファイルやフォルダ構成を整理
- ファイル名は注文番号や案件名を含め、相手が整理しやすい形式にする
- パスワード付きZIPは基本的に避ける
- ウイルスチェックを必ず実施する
納期・確認漏れを防ぐチェックポイント
納期直前の送信や確認不足は、印刷遅延や修正依頼につながります。
- 余裕をもった入稿(納期の3〜5日前が目安)
- 添付前にデータを自分で再チェック
- 本文に「ご確認のほどよろしくお願いいたします」「ご不明点がありましたらご連絡ください」を必ず記載
- 再入稿時は「修正版データ送付」の件名で送信
これらの対策を行うことで、データ不備や納期遅延によるトラブルを大幅に減らせます。
特に複数案件を同時に扱う場合は、事前チェックリストを作成すると安心です。
まとめ:入稿データメールをスムーズに送るためのポイント
入稿データメールを正しく作成することで、印刷物や広告制作のトラブルを防ぎ、作業効率を大幅に向上させることができます。
ここでは、実務で押さえるべき最終チェックポイントをまとめます。
基本構成の徹底
メールは「件名・挨拶・本文」の順序で構成し、分かりやすく整理することが重要です。
件名には注文番号とデータ内容を明記、本文ではデータ仕様や依頼事項を箇条書きで示すと、確認ミスを防げます。
例文の活用と応用方法
本記事で紹介したフルバージョン例文をベースに、自社仕様や案件に合わせてカスタマイズしましょう。
名刺・チラシ・パンフレット・ポスターなど、用途ごとにファイル名やサイズ、出血量などを調整するだけで、実務でそのまま使用可能です。
安心・効率的な入稿のための最終チェックリスト
- ファイル形式:PDF推奨、解像度300dpi以上、CMYK
- 添付方法:複数ファイルはZIP圧縮、パスワード不要
- ファイル名:注文番号・案件名を明記
- 納期:余裕をもった入稿(納期3〜5日前)
- 本文:確認依頼・質問受付の一文を必ず記載
- 再入稿・修正版:件名に「修正版データ送付」を明示
このチェックリストを習慣化することで、入稿データメールの精度は格段に向上します。
結果として、印刷会社との信頼関係も強化され、業務がスムーズに進むようになります。

