ビジネスメールの中でも、意外と差がつくのが「承認メール」です。
「承認しました」と一言だけ送るとそっけない印象になり、逆に長文すぎると読みづらくなってしまいますよね。
この記事では、上司・取引先・社内など、シーン別に使える承認メールの丁寧でわかりやすい例文を多数紹介します。
また、件名から署名まで含めたフルバージョン例文も掲載しているので、すぐに実践できます。
「承認メールってこう書けばいいのか」と自信を持てるようになる一記事です。
読み終えるころには、どんな相手にも失礼なく、信頼されるメールが書けるようになります。
承認メールとは?意味と使う目的
この記事の最初では、そもそも「承認メール」とはどんなメールなのかを整理していきます。
ビジネスの現場では毎日のように使われる言葉ですが、意外と意味を取り違えやすいポイントでもあります。
「承認メール」とはどんなときに送るもの?
「承認メール」とは、相手から届いた依頼・提案・申請などに対して、正式に「了承します」「進めてください」と伝えるメールのことです。
例えば、部下の稟議申請、取引先からの見積書、社内のスケジュール確認など、幅広い場面で使用されます。
目的は、相手に対して明確な意思表示をすることです。
口頭で「いいよ」と伝えた場合よりも、メールで承認を残しておくことで、後から内容を確認できる記録にもなります。
| 送信者 | 送信目的 | 承認の対象 |
|---|---|---|
| 上司 | 部下の申請を承認 | 稟議・提案・企画書など |
| 担当者 | 他部署への確認・承認依頼 | 社内調整事項 |
| 企業担当者 | 取引先の見積・契約承認 | 外部取引・契約書など |
つまり承認メールは、単なる形式的な連絡ではなく、相手との信頼を築くための重要な意思伝達ツールだといえます。
「了承」や「確認」との違いを整理しよう
似た言葉に「了承しました」や「確認しました」がありますが、これらはニュアンスが少し異なります。
「了承」は相手の提案や要望に同意する意味を持ちますが、必ずしも正式な許可を意味しません。
一方、「承認」は上位の立場から正式に許可を与えるという意味があります。
| 表現 | 意味の違い | 使用シーン |
|---|---|---|
| 承認 | 正式な許可・許諾 | 上司・取引先などの正式連絡 |
| 了承 | 相手の提案を受け入れる | フラットな立場同士のやり取り |
| 確認 | 内容をチェックする | 作業や手順の確認 |
このように言葉の違いを理解して使い分けることで、ビジネスメールの信頼性がぐっと高まります。
承認メールを正しく使うことで、社内外のやり取りをスムーズに進めることができるのです。
次章では、承認メールを実際に書くときの基本構成と文面の型を紹介します。
承認メールの基本構成と書き方の型
この章では、承認メールを実際に書くときに迷わないための基本構成と、わかりやすい文面の作り方を解説します。
テンプレート化して覚えておくと、どんな相手にもスムーズに対応できるようになります。
4つの基本要素で構成する(宛名・承認・補足・締め)
承認メールは、以下の4つの要素を順番に並べるだけで整った文面になります。
| 構成要素 | 内容 | 例文 |
|---|---|---|
| ① 宛名・挨拶 | 相手への敬意と導入 | ○○様 いつもお世話になっております。 |
| ② 承認の意思 | 明確に「承認します」と伝える | ご提出の内容を確認し、承認いたします。 |
| ③ 補足・条件 | 必要に応じて補足や条件を添える | 納期のみ再調整をお願いいたします。 |
| ④ 締めの言葉 | 感謝と今後への一言 | 引き続きよろしくお願いいたします。 |
この4つを意識するだけで、どんな承認メールも自然で丁寧な印象になります。
特に「承認しました」だけで終わらせないことが大切です。
次の行動を促すひとことを添えると、仕事がスムーズに進みます。
件名・本文・署名の書き方テンプレート
ここでは、実際に使えるテンプレートを紹介します。
| 項目 | 書き方の例 |
|---|---|
| 件名 | 【承認】○○案件の内容について |
| 宛名 | ○○株式会社 ○○様 |
| 本文 | お世話になっております。 ご提出いただいた内容を確認いたしました。 問題ございませんので承認いたします。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。 |
| 署名 | 会社名/部署名/氏名/連絡先 |
このように全体の流れをフォーマット化しておくと、短時間で正確なメールを作成できます。
簡潔でも印象が良くなる表現テクニック
承認メールでは、長文よりも簡潔で明瞭な表現が好まれます。
しかし、短いだけだと素っ気なく見えることもありますよね。
そこでおすすめなのが、以下のような表現です。
| NG例 | 改善例 |
|---|---|
| 承認しました。 | 内容を確認し、承認いたします。実施に向けて準備を進めてください。 |
| 了解です。 | 承認いたしました。次の工程にお進めください。 |
| 問題ありません。 | 確認の結果、問題ございませんでしたので承認いたします。 |
このように、少し言葉を加えるだけで柔らかく、誠実な印象に変わります。
次章では、上司・部下・社内向けの承認メール例文を実際に紹介します。
上司・部下・社内向けの承認メール例文集
この章では、社内での承認メールを中心に、上司・部下・同僚など、関係性に応じた丁寧で伝わりやすい文例を紹介します。
それぞれの立場に合った言葉遣いを押さえることで、信頼と円滑なやり取りが生まれます。
上司が部下の申請を承認するメール(基本文+フルバージョン)
上司が部下からの申請や提案を承認する場合は、短くても前向きで明確な表現が理想です。
| 状況 | 文例 |
|---|---|
| 基本例 | 内容を確認しました。問題ありませんので、承認いたします。実施に向けて準備を進めてください。 |
| 指示付き例 | ご提案内容を承認します。進行にあたっては、○○課とも情報共有をお願いします。 |
次に、件名・署名まで含めたフルバージョンの例文です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 件名 | 【承認】新プロジェクト提案について |
| 本文 | ○○さん
ご提出のプロジェクト提案書を確認しました。 進捗の報告を週次で共有してください。 |
部下が上司に承認を依頼するメール(依頼型フル文例)
依頼する立場では、丁寧さとわかりやすさが鍵です。
「承認ください」よりも「ご確認のうえ、承認いただけますと幸いです」と書くと柔らかくなります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 件名 | 【承認依頼】出張報告書の提出について |
| 本文 | ○○部長
お疲れさまです。 ご多忙のところ恐縮ですが、どうぞよろしくお願いいたします。 |
他部署・同僚に承認を求めるメール(共有・確認付き)
社内の他部署に承認をお願いする場合は、ビジネス的な敬語を保ちつつも、簡潔にまとめます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 件名 | 【承認依頼】○○案件の資料確認について |
| 本文 | ○○部 ○○様
いつもお世話になっております。 お忙しいところ恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。 |
どのケースでも、「確認」「承認」「次の行動」の3点を明確に書くと、相手に負担をかけずスムーズに進められます。
社内メールは特に、形式よりもスピードとわかりやすさを意識すると良いでしょう。
次章では、取引先や顧客向けの外部宛て承認メール例文を紹介します。
取引先・顧客向けの承認メール例文集
この章では、社外の取引先や顧客に対して送る承認メールの書き方と文例を紹介します。
外部宛てのメールでは、社内メールよりも一段丁寧な表現を使うことが大切です。
見積書・提案書を承認するメール(フル文例)
取引先からの見積書や提案書を承認する場合は、内容確認の明記と今後の流れを伝えることがポイントです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 件名 | 【承認】○○案件 見積書の内容について |
| 本文 | ○○株式会社 ○○様
いつもお世話になっております。 今後は、本見積内容に基づき手続きを進めていただければ幸いです。 引き続きよろしくお願いいたします。 ○○株式会社 営業部 △△(自社名・担当名) |
特に「承認いたします」のあとに「次に行う行動」を書くことで、相手が迷わず進められます。
契約・スケジュール承認の例文(条件付き含む)
契約やスケジュールに関する承認は、誤解が生じやすいため明確に記載します。
| 基本文例 | 条件付き文例 |
|---|---|
| 契約書の内容を確認いたしました。 問題ございませんので、承認させていただきます。 手続きの準備を進めていただけますようお願いいたします。 |
契約内容を承認いたしますが、納期のみ再調整をお願いいたします。 ご確認のほど、よろしくお願いいたします。 |
条件付き承認を伝える際は、条件を明確に一文で書くことが重要です。
曖昧な表現を避けることで、後のトラブルを防げます。
納期・金額など一部条件付きで承認する場合の例文
特定の条件を提示して承認するケースでは、「承認」と「お願い」を分けて記載します。
| 件名 | 【一部条件付き承認】○○案件の件 |
|---|---|
| 本文 | ○○株式会社 ○○様
ご提案内容を確認いたしました。 お手数をおかけしますが、修正版をお送りいただけますと幸いです。 ○○株式会社 △△部 □□(署名) |
このように、承認メールでは「承認部分」と「条件部分」を分けると誤解が起きません。
また、強い言い回しを避け、あくまで丁寧に伝えることが信頼維持のポイントです。
次章では、承認を受け取った後の返信メール例文を紹介します。
承認をもらった後の返信メール例文
この章では、相手から承認をもらったときに送る「返信メール」の書き方を紹介します。
承認を受け取ったあとの対応で、あなたの印象は大きく変わります。
返信をしないと「連絡が遅い」「報告が抜けている」と思われることもあるため、丁寧にお礼を伝えることが大切です。
承認を受けた側の丁寧な返信例
基本は「承認いただいたことへのお礼」と「次の行動」を簡潔に伝えることです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 件名 | 【御礼】承認いただきありがとうございます |
| 本文 | ○○部長
ご承認いただきありがとうございます。 進捗につきましては、改めてご報告いたします。 |
このように、短くても「感謝+行動+報告予告」をセットにするのがポイントです。
社内・社外別の返信テンプレート
返信の文面は、社内向けと社外向けでトーンを変えるとより自然になります。
| 宛先 | 文例 |
|---|---|
| 社内(上司・同僚) | 承認ありがとうございます。 ご指示のとおり、次の工程に進めます。 進捗については追ってご報告いたします。 |
| 社外(取引先・顧客) | このたびは承認をいただき、誠にありがとうございます。 ご指示に基づき、対応を進めてまいります。 引き続きどうぞよろしくお願いいたします。 |
社外メールでは、クッション言葉や丁寧語を多めに使い、柔らかい印象を意識しましょう。
一方で社内では、スピード感を重視して簡潔にまとめるのが基本です。
次章では、承認メールでよくある間違いと改善文例を紹介します。
承認メールのよくある間違いと改善例
この章では、承認メールを書くときに多くの人がついやってしまうNG表現と、それをより自然で丁寧に直す改善例を紹介します。
少しの言葉遣いの違いで、受け取る印象は大きく変わります。
「了解しました」はNG?正しい言い換え方
ビジネスの場で「了解しました」と送ってしまう人は多いですが、これは上下関係によっては失礼と受け取られることがあります。
特に目上の人や取引先に対しては、「承知いたしました」や「承認いたします」といった表現が適しています。
| NG表現 | 改善例 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 了解しました。 | 承知いたしました。 | 上司・取引先への返信 |
| OKです。 | 問題ございませんので承認いたします。 | 正式な依頼への承認 |
| わかりました。 | 確認いたしました。承認させていただきます。 | 提案書などの正式確認 |
カジュアルすぎる表現は「軽く見られる」リスクがあります。
どんな相手でも、少し丁寧に言い換えるだけで印象がぐっと良くなります。
誤り例と改善例を対比表でチェック
以下は、実際にありがちな誤りをまとめた一覧です。
表現をほんの少し変えるだけで、信頼感が伝わる文面に変わります。
| 誤った文例 | 改善文例 |
|---|---|
| 内容を確認しました。問題なさそうです。 | 内容を確認し、承認いたします。 |
| 了解しました。よろしくお願いします。 | 承認いたしました。次の手続きを進めてください。 |
| 問題ありません。進めてください。 | 確認の結果、問題ございませんでしたので承認いたします。進行をお願いいたします。 |
| はい、OKです。 | 内容を確認し、承認いたします。引き続きよろしくお願いいたします。 |
改善のポイントは、次の3つです。
- 主語を明確にする:「弊社として承認いたします」など主体を明示
- 丁寧語を整える:「〜いたします」「〜ください」を正しく使う
- 次の行動を添える:「進めてください」「ご対応をお願いします」など
これらを意識するだけで、同じ内容でも信頼されるメールに変わります。
次章では、この記事全体のまとめとして、承認メールを通じて信頼を伝えるポイントを整理します。
まとめ:承認メールは「信頼を形にするビジネス文章」
最後に、この記事全体のポイントを整理します。
承認メールは、単に「了承しました」と伝えるだけのメールではありません。
それは、相手の仕事や提案を正式に受け入れるという信頼のサインです。
短くても伝わる承認メールのコツ
承認メールで最も大切なのは、「明確さ」「丁寧さ」「一貫性」の3つです。
どんなに短くても、以下の3ステップを意識すれば、誤解のない信頼あるメールになります。
| ステップ | ポイント | 例文 |
|---|---|---|
| ① 承認を明示 | あいまいにせず明確に「承認いたします」と書く | 内容を確認し、承認いたします。 |
| ② 次の行動を指示 | 相手が次にすべきことを一文添える | 準備を進めてください。 |
| ③ 感謝を添える | 柔らかく締めることで印象アップ | ご対応ありがとうございます。引き続きよろしくお願いいたします。 |
この流れを意識すれば、誰が読んでも気持ちの良い承認メールになります。
例文を自分の状況に合わせてアレンジしよう
この記事で紹介した例文は、あくまで基本形です。
実際の業務や社内ルールに合わせて、言葉を少し変えるだけでより自然になります。
たとえば、上司へのメールなら「承認いただけますでしょうか」、部下や後輩には「承認しますので進めてください」といった具合です。
重要なのは、「自分の立場と相手の立場を意識すること」です。
承認メールは、上下関係やビジネス上の信頼関係を丁寧に築くツールでもあります。
送る一通一通に誠意を込めれば、メールを通じて「この人となら安心して仕事ができる」と感じてもらえるでしょう。
承認メールを整えることは、あなたのビジネススキルを一段引き上げる最短ルートです。


